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2010年10月25日

奄美大島の記録的豪雨

奄美大島の記録的な豪雨は、奄美大島の知名度を
皮肉なことに一気に上げたことと思います。

奄美の唄者・元ちとせのメジャーデビューのときにも
関心をもたれた方が多かったようですが、それ以来のことです。

奄美大島は島なのでしょうが、面積が約712平方キロメートルあり、
東京都23区よりも広く、シンガポールと同じくらいあります。
なので、沖縄本島もそうなのですが、「島」という実感にはなりません。

標高約700メートルの湯湾岳があり、
『ゴジラvsモスラ』のロケ地にもなった
照葉樹とシダ植物のうっそうとした原生林もあります。

森にはハブが生息していたことから、ゴルフ場開発に手をつけられなかった
なあんていう話を聞いたことがあります。
奄美大島の記録的豪雨


ついでにハブについて言うと、夜行性であることから、
大島では「ハブの出る夜は出歩けない=夜は働けない」ため、
島唄などを夜に奏でることができ、文化が継承できたという話もあります。
(もちろん、夜間に働いている方もいらっしゃいますが)


そのくらい手つかずの自然が残されていて、
天然記念物、絶滅危惧種に指定されたアマミノクロウサギなど、
奄美の固有種もそこで生息しています。
(1995年に、アマミノクロウサギ・オオトラツグミ・アマミヤマシギ・
ルリカケスの動物を原告に、ゴルフ場建設に反対する住民が提訴しました。
訴えは退かれましたが、この裁判によって開発が進まなかったのでしょう)


   * * * * *

奄美大島には何度も行っていますが、私自身は、
降雨の被害が大きかった旧大和村や旧住用村に宿泊したことはありません。
かけろま島(瀬戸内町)に行くときに通りかかった程度です。

15年ぐらい前はネットも使っていなかったので、
「こういうところに泊まりたいけど、宿泊する場所はなさそうだなあ」
と、残念に思いながら素通りしていました。
豪雨によって通信手段が途絶えたというのも、すぐに納得できました。


一方、今回の豪雨で被害が報道された龍郷町は、独自の文化を持った町で、
周辺の市町村が奄美市として合併するときに「合併はしない」と判断した地域です。

琉球王国時代に王府より任命された「ノロ(祝女)」という
神々と交信する女性の司祭が今も存在して、祭祀を行っているそうです。
龍郷町は、久高島のような聖域的存在に思えて近寄りがたかったのですが、
今年の夏、奄美に行ったときに少しだけ立ち寄ってみました。

一緒に奄美に行った高齢の父も、身近に感じるからでしょう、
今回の豪雨被害に心を痛めています。
一日も早く、避難生活から開放されることを願っています。

奄美大島の記録的豪雨

(笠利の佐仁から見た景色です。)



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Posted by りんぼ at 01:15│Comments(0)水環境
 
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